太陽光発電産業の会計・税務について
2021/6/4
先月、台湾では1週間のうちに2度の大規模停電が発生し、エネルギー問題が改めて注目を集めました。
世界的な気候変動と環境意識の高まりを受け、政府は近年、地球に優しい方法で経済発展と環境に配慮した電力利用のバランスを図るべく、再生可能エネルギーの発展を積極的に推進しています。
再生可能エネルギーは主に太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなどに分類され、その中でも太陽光は最も広く知られており、台湾のエネルギー政策とも相まって、この分野に参入する企業も多くなっています。
太陽光発電産業のバリューチェーンを大まかに図示すると、以下のようになります。

一般的な太陽光発電事業者は、その収益形態の違いにより、施工を主とするEPC請負業者と、売電を主とするエネルギーサービス事業者に分けられます(体育館の屋根、漁業と太陽光発電の共生、その他の形態のいずれであっても、自社所有の太陽光発電設備で売電を行う事業者はすべてエネルギーサービス事業者に該当します)。
この2つの業態のビジネスモデルは以下のように異なります。

EPC請負業者:工事進行基準 vs 原価回収基準
EPC請負業者は主に太陽光発電案件の施工請負サービスを提供し、施工後は太陽光発電設備の所有権を持ちません。そのため収益・原価の認識は比較的シンプルで、主に工期の長短(1年を超えるかどうか)に応じて、工事進行基準または原価回収基準のいずれかで損益を計算します。
原則として、工期が「1年以上」の請負工事については工事進行基準を採用すべきですが、以下のような事情により工事損益を確実に見積もることができない場合は、原価回収基準を採用することができます。
- 各期の請負工事代金の未収額が見積もれない場合。
- 契約履行に必要な投入原価と期末の完成程度がいずれも見積もれない場合。
- 契約に帰属する原価が識別できない場合。
(詳細は営利事業所得税査核準則第24条を参照)
エネルギーサービス事業者:自社建設資産の原価認識
エネルギーサービス事業者は、自社建設によって太陽光発電設備を取得した後、その設備が生み出す電力を台湾電力公司(台電)または大口需要家に販売します。
自社建設資産の原価決定の原則は製造業と同様で、投入した直接材料、労務費、工事費用などはすべて自社建設資産の原価に含める必要があり、当年度に一括で費用計上することはできません。資産の建設が使用可能な状態に達した時点で固定資産として認識し、耐用年数に応じて減価償却費を計上します。
(詳細は企業会計基準第8号及び国際会計基準(IAS)第16号を参照)
会計仕訳の例は以下の通りです。
1. 建設中の投入原価(太陽光モジュール、関連する工事費用及び専門技師による検査費用など)
- 借方:建設仮勘定/設備前渡金
- 貸方:買掛金
2. 資産が使用可能な状態に達した時点
- 借方:太陽光発電設備
- 貸方:建設仮勘定/設備前渡金
3. 減価償却費の計上(固定資産耐用年数表を参照。太陽光発電設備の耐用年数は15年)
- 借方:減価償却費
- 貸方:減価償却累計額-太陽光発電設備
一般的に、エネルギーサービス事業者が売電を開始するまでには、以下のような業務プロセスを経ることになります。

税務上の注意点
企業がエネルギー統合・売電事業を行う際、どのような税務上の注意点があるのでしょうか。簡単な損益計算書で説明します。

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