佾廷會計師事務所

会社代表者の労働・健康保険の問題

2023/9/19

台湾では、多くの企業が労働保険(労保)と全民健康保険(健保)の関連法規に対応する必要があります。しかし、会社代表者(負責人)の場合、これらの規定は分かりにくいことがあります。本稿では、会社代表者の保険加入に関するよくある質問を取り上げます。

1. 従業員がいない場合、代表者は労保に加入できますか?

まず、会社に従業員が全くいない場合、代表者は労保に加入する資格があるのでしょうか。労働保険条例によれば、実際に労働に従事する雇主は労保条例上、任意加入の対象です。ただし、従業員が全員退職し雇用者がいなくなった場合、雇主としての身分を満たさなくなり、労保条例の適用対象外となる可能性があります。この場合、雇主は労保局へ脱退を申請できます。

もう一つの選択肢として、代表者が自営業者の要件を満たす場合、自営業者として職業組合を通じて労保に加入することもできます。状況によりますが、従業員退職後の期間はこの選択肢も検討に値します。

2. 代表者の給与額は労保加入にどう影響しますか?

次に、代表者の給与についてです。通常、代表者は給与を受け取るかどうかを選択できます。給与を受け取る場合、会社は実際の給与額に基づいて労保に加入させる必要があります。ただし、労保の投保金額の上限は月額45,800元であり、実際の給与がそれより高くても、投保金額はこの上限までとなります。

3. 過去に自社で加入しておらず、健保局から追徴を求められた場合はどうすればよいですか?

代表者が過去に自社で健保に加入せず、職業組合の健保を継続していたケースがあります。しかし健保局から、自社での加入分の差額を追徴されることがあります。この場合、健保局に異議を申し立てる方法はあるのでしょうか。

関連規定によれば、雇主自身は原則として職業組合での加入はできません。ただし、他に主たる勤務先があり、そこで加入できる場合は例外です。そのため代表者は過去の加入状況について健保局に説明する必要があるかもしれません。また、現在すでに他社で健保に加入している場合は、自社での加入義務が免除されるかどうか健保局に確認することもできます。

4. 代表者が給与を受け取る場合、最低賃金を下回ってもよいですか?

最後に、代表者が給与を受け取る場合、それが最低賃金を下回ってもよいかという点です。労働基準法によれば、賃金は最低賃金を下回ってはならず、最低賃金は政府が定め、定期的に調整されます。(注:2023年の最低賃金は26,400元、2024年より27,470元に調整。)

したがって、代表者が給与を受け取る場合、最低賃金以上に設定する必要があります。また、労保・健保の保険料は実際の給与額に基づいて計算され、最低賃金を下回ることはできません。現地の法令要件に沿って代表者の給与水準を設定することをおすすめします。

まとめると、会社代表者は労保・健保の加入について、従業員の有無、給与額、過去の加入履歴、最低賃金基準など複数の要素を考慮する必要があります。コンプライアンスを確保するため、保険機関や税務機関と連携し、法令要件に沿って加入・給与水準を設定することをおすすめします。これにより会社と代表者双方の法的・財務的リスクを回避できます。

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